ビジネス

【IR情報】採用ページは嘘もアリ!?IR情報を見て企業研究するべし!

IR情報を分析する作業

こんにちは!

今日は、意外とほとんどの就活生が見ていないけれど、企業研究する上では絶対知っておいたほうがいいIR情報とは?IR情報の見方について解説していきます。

IR情報ってなに?

IR(Investor Relations:インベスター・リレーションズ)とは、企業が株主や投資家向けに経営状態や財務状況、業績の実績・今後の見通しなどを広報するための活動を指します。
参照サイト:https://www.smbcnikko.co.jp/terms/eng/i/E0034.html

企業のホームページを見る際に、よく「IR情報」という言葉を目にしますよね。IR情報とは、簡単に言えば、株式会社に投資してくれている投資家に向けて発信している、企業の売上などの状態を表すものです。

なぜ企業研究にIR情報を使わないといけないの?

”IR情報以外は参考程度にしかならない”から。

例えば、「新卒募集」のページに以下のような記載があったとします。

弊社は西日本における○○の売上&シェア第1位の企業です!

ここで、「売上は一体いくら?」「西日本に競合他社はいくつあるの?」「○○って商品の定義は?」なんて考える人はほとんどいないと思いますし、私も「すごいなー」と思っちゃいます。

しかし、例えばこの○○という分類の定義が、めちゃくちゃ細かく設定されていて、競合他社もいない、売上は年間100万円とかならどうでしょう。嘘とは言えませんが、正直ずるいですよね。

IR情報ではこういったズルは基本的にはできません。

なぜなら、IR情報は虚偽の記載をすると、罪に問われるからです。

金融商品取引法に基づく開示制度は、投資者の合理的な投資判断に資することを目的とする。そして、開示書類に虚偽記載等が存在した場合の規制として、課徴金、刑事罰(懲役・罰金)、民事責任(損害賠償)及び行政処分(業務停止命令等)を定めている。
参照サイト:https://www.dir.co.jp/report/research/law-research/securities/20160325_010755.html

こういった理由から、IR情報を見ることは就活生にとっては重要になってくるのです。

IR情報で必須の用語

ライアン
ライアン
IR情報見てみたけど、言葉の意味も分からない・・・

元々、投資家向けの情報ということもあって、IR情報に書かれている用語を隅々まで、理解するのは、骨の折れる作業です。

そこで、以下の記事で、企業研究をする上で必要な12個の用語を解説しているので、それぞれの用語を理解してから、読み進めてください!

オフィスの写真
【企業研究】IR情報で知っておくべき専門用語12個!こんにちは! 就活をはじめ、企業研究をしていく際に、IR情報を見ろ!ってよく言われるから実際に見てみたけど、「用語が分かんない。」...

IR情報の見方を覚える

それでは、実際にIR情報のどこを見ればいいのかを解説していきます。

企業の利益から評価する

企業の利益を見るのに必要なのはこの3点です。

  1. 売上高
  2. 営業利益
  3. 当期純利益

売上高

売上高は、直近2~3年を見るようにしましょう。

ライアン
ライアン
1年ではダメ?

ダメです。

なぜなら売上高は、額の大小を見るだけではなく、どのように推移しているかに注目して見ることが必要だからです。

右肩上がり・・・経営が上手くいっている可能性が高い。
右肩下がり・・・経営が上手くいっていない可能性がある。

このように考えるといいでしょう。

ここで、「経営が上手くいっていない」のであれば、その原因を調べる必要があります。それに関しては、次の「有価証券報告書から企業を評価する」で説明します。

営業利益&経常利益

営業利益からは「本業でどれほど儲けているか」を知ることができます。営業利益は、営業利益は売上から販売にかかる費用を差し引いたものであるので、

営業利益が高い = 本業での売上が多い

ということを示します。

さらに、この営業利益に加えて、経常利益が重要になってきます。なぜなら、本業でいかに利益を上げていたとしても、他の事業でそれを超える損失があればマイナスになりますし、反対に本業が悪く、その他の事業でカバーしているといった企業もあります。

企業実体を正しく知るためには営業利益だけではなく、経常利益にも着目して、IR情報を見るようにしましょう。

当期純利益

そして、企業の利益を見る上で、見なくてはいけない最後の項目は当期純利益です。この当期純利益を見ると、「企業が黒字なのか赤字なのか」を判断することができます。

当期純利益がプラスであれば黒字、マイナスであれば赤字であると判断することができます。赤字続きになっている企業であれば、事業撤退やリストラなどがおこなわれる可能性があるので、企業研究でしっかりと確認しておくことをオススメします。

有価証券報告書から企業を評価する

有価証券報告書では、主に「企業のあまり見られたくない面」をしっかりと把握する目的で見るのがいいと思います。基本的に、採用ページなどでは、いい企業だと思ってもらえるように、企業にとって都合のいい情報しか書かれていません。そのため、この有価証券報告書を見ることで、企業の課題であったり、問題点をしっかりと把握しておきましょう。

上記の、「売上高」のところで述べた、経営が上手くいっていないというのも、その1つです。企業が今後どういった経営戦略で課題を解決し、成長していくのかを知ることは、その企業に入る上でも非常に重要な観点です。

さらに、就活中の学生であれば、「御社に入って、御社の○○という問題を解決し、さらなる企業発展に努めていきます。」などと述べれば、調査・分析力などの指標でも、良い評価が得られるでしょう。

セグメント情報から企業を評価する

セグメント情報とは?

財務の状況を企業内の「事業別」「部門別」「地域別」などに分け、そこからみてくる詳細の情報のこと。

ライアン
ライアン
この企業いろんな事業をしてて、何に力を入れているのか分からない。

そんなふうに思ったことありませんか?

これから入社しようと思う企業であれば、どの事業に配属されるのかも気になってくる点だと思うので、セグメント情報を見て、企業がどこに力を入れているのか、将来的にはどういった事業を展開していくのかを、確認・予測しておくことが大切ではないでしょうか。

まとめ

もちろん、他のIR情報も組み合わせて企業分析をすると、さらに精度の高い企業研究になると思うので、時間に余裕のある方は、他の観点でも見てみることをオススメします。

 

(※注意:この記事はあくまでも企業分析にIR情報を用いることを目的としたものであるため、分かりやすさを優先して、厳密には違うといった箇所もあるかとおもいますが、ご容赦ください。)

その他、修正点などある場合は、「お問い合わせ」や「SNS」からお教えいただけると嬉しいです。